昨日は
世間で影が薄い父の日じゃったなぁ〜
拙者、チ〜と親父の様子を窺いに実家へ帰ってみたのでござるよ。
どれ、先日新潟へ行った友人が蔵元を訪れて買うて来てくれたこの“玉風味”でも持って行こうかの?

新潟県は魚沼地方の豪雪の中、創業寛文13年(西暦1673年)と申す『
玉川酒造』とはまことに由緒正しき蔵元らしいぞな(…ハズなれども何故か“変な酒蔵”なるサブタイトルがついておりまする)
とは申せ、
“変な…”と申す触れ込みなれば、同じく拙者の“変な”親父にはまことにもって相応しい酒じゃろうて(⌒・⌒)ゞ
そんな玉風味と・・・拙者のささやかなる心づくしなプレゼントを持参いたし一路、親父の下へ馳せ参じた次第にござりまする。
おやまぁ〜??
ナント親父ときたら、築30年にもなろうかと申す居城をば自らの手(日曜大工)でリフォームの真っ最中でござったわ!
「なんだ?手伝いに来たんかい??」
歯っ欠け親父の、歯ならぬ笑顔がこぼれまして候。
やはり・・・笑ってしまうとよ(⌒◇⌒;)
いつだったか、近所の若い姉ちゃんに声をかけられ振り向いた時に・・・
「なんだい???」
と微笑む親父の、その歯っ欠けな様を目の当たりにいたした近所の姉ちゃんはもう〜
「おっ、おじさんっ!歯がっ!!歯がぁ〜!!!」
と小一時間にもわたって笑いが止まらぬ有様じゃったのよ(≧∇≦)
それが気に入ってか、まったく入れ歯なぞいたさぬ親父じゃった( ̄ω ̄;) ウケがよろしいようで。
「ほれ、これを着てみ♪」
と拙者、心づくしのプレゼントを手渡したのでござるよ。
「でっ!作務衣かい?まだ寒いでよぉ〜」
・・・。
「暑いじゃん!」
と突っ込む前に親父はもうシャツを脱ぎ始めておりました。
「職人みて〜だぁ♪」
作務衣を着るなり口に釘をくわえて見せる親父。釘をくわえる隙間として、珍しくその歯っ欠け具合が重宝いたした瞬間じゃったわ( ̄ェ ̄;)
チ〜ン・・・
親父に例の玉風味を差し出すなり「でっ!!」と大喜びいたして、まずはお爺ちゃんの遺影に一献つけたとよ。
このお爺ちゃんの遺影には・・・・拙者より若いセーラー服の(変な趣味ではござらぬぞ)水兵さんの姿が写っておりまする。
お爺ちゃんは岐阜の大地主の跡取りに生まれましたなれど徴兵されて、あえなく太平洋戦争に散ってしまったのでござるよ。
子供じゃった親父は跡目を継いだお爺ちゃんの弟御に本家を追われ、お婆ちゃんと二人食い扶持を求めて東京へとやって来たらしいのじゃ。
思い出したくナイのか?親父は今もあまり多くは語らぬなれど、たいそう苦労いたしたと推察仕りまする・・・
日頃「疲れた疲れた」なぞとグチっておる拙者とは雲泥の差の、ナニも語らぬ偉大さがそこに垣間見えるのじゃ!
辛くとも絶えず明るく振舞っておる、拙者はそんな親父のバカっぷりが今も大好きとよ♪
・・・もっともマジメな兄ちゃんはそんな親父に呆れ果てて、二人の間にはチト不協和音が鳴り響いておるのじゃがのぅ〜( ̄〜 ̄;)ふぅ
されど親父は絵を描くのが上手くっての♪子供の頃には戦艦大和やらゼロ戦やらのカッコいい絵を色々と描いてくれたわ(しかも親父はコンバットのサンダース軍曹に激似♪)。
画家になった拙者の兄ちゃんが、実はそんな親父の血を最も色濃く受け継いでおるでなぁ(¬ー¬)ふっふっふっ(血は争えんとよ)
斯く申す拙者も幼い頃より絵を描くのが好きで、暇な時にはマンガなんぞを描いておりまするずら(最近はその暇すらアリマセヌがの)
なれど拙者の夢は、今もマンガ家になるコトじゃ。今はなかなか描けぬとは申せ、夢を想い描くコトは何時でも出来るからのぅ( ̄-  ̄ )チト空しいが・・・
「んで、今日はなんなんだい?」
親父はすでに半分も酒を飲み干したトコロでそう口にいたしたわ(父の日じゃろうに!)
「ナニ言ってルン?明日はお袋の誕生日じゃん」
「ほぇ!?ちょっとお母ちゃん、誕生日だとよ!!」
「じゃじゃじゃーん♪」
と拙者、日帰り温泉チケットを取り出したとよ。
「ひぇ!?」
今度はおかんの方がビックリ仰天じゃったわ(V^−°)
「ココの家族貸切露天風呂を夕方から予約して来たんよ♪」
「まだ飲み始めた所だでぇ〜」
と親父が酒を抱きかかえイヤイヤする(=`〜´=)こっこれ!
「そんなん続きは温泉の後でイイじゃん!!」
「さぁ行くべ行くべ♪」
おかんはせっせと出発の準備をしだしたわ。
ナント親父は玉風味を持参で拙者のクルマに乗り込んだとよ( ̄(エ) ̄)ゞやれやれ
向かうは地元埼玉に沸いたと申す温泉じゃて、すぐそこじゃ♪

「あれぇ〜?じゃあ明後日は・・・」
そう、拙者の誕生日で御座候(。-_-。)ポッ
三人そろってメデタイ吉日の連続なんじゃわ(ナントした偶然か)。
ではでは〜☆